同潤会アパート探訪記
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青山アパートメント

2003年6月探訪
所在地:東京都渋谷区神宮前4丁目

忘れてしまった方も多いかと思いますが、現在の表参道ヒルズ(2006年2月オープン)のある場所に建っていたアパートです。
かつては原宿、表参道のランドマークであった青山アパートですが、1927(昭和2)年全面完成と、築75年を超え老朽化も著しいことから、2003年に解体されてしまいました。
建物の数は10棟と、現存する同潤会アパートの中では大きい部類でしたが、2002年末頃の時点ですでに入居者は20戸ほどにとどまり、残りの約100戸は空き家となっていたそうです。
通りに面した建物は、かつて住宅のベランダだった部分をテナントの店舗が各自で出窓やショーウィンドー風に改造したことから窓の形はさまざまで、そのバラエティーさもアパートの雰囲気をいっそう引き立てていました。

原宿・表参道のランドマークとして長い間親しまれてきた同潤会アパート
撮影の約1ヵ月後にはこのアパート群も工事の白い鉄板に覆い尽くされてしまいました。(2003年6月現在)

青山アパートの現在の様子

2006年2月探訪

青山アパートのあった場所は、2006年に「表参道ヒルズ」として生まれ変わりました。下層部は店舗、上層部は賃貸住宅「ゼルコバテラス」となっており、外観はそこそこ個性的ですが、現代的でありがちな商業施設になってしまったのは否めません。
しかし一番端に行ってみると、復元した建物ではありますが、青山アパートの面影を見ることができます。
東端の6号館のあった場所に「同潤館」という名称で青山アパートを復元した建物が建っています。手すりなど一部建材は再利用されていますが、全くの新築です。 ホームページなどを見ると、「保存されている」と勘違いしている記述を多く見かけますが、残念ながら保存ではなくレプリカです。
また、東端に申し分程度に中途半端にこういう建物を作ったことに対する批判もありますが、こうした形で青山アパートの歴史を後世に伝えていくのも、悪い方法ではないと思います。

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