同潤会アパート探訪記
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江戸川アパートメント

2003年3月探訪
所在地:東京都新宿区新小川町2丁目


入口の表札
残念ながら2003年4月に取り壊されてしまいましたが、取り壊しを前に公開見学会が開催され、3月22日にそちらに行ってきました。
公開見学会の案内人は、幼少時代からここの住人であったという建築家の橋本文隆氏。見学会開催日現在もアパートの一室をアトリエにしていました。
見学会を前に橋本先生から歴史や当時の生活についての解説を30分ほど聞きました。通常は専門家の長い話を聞かされると思うと眠くなってしまうことが多いのですが、 その内容は、専門家でしかも元住民であるだけに非常に面白いもので、眠くなるどころかもっと聞きたいくらいでした。

写真&解説

1号館食堂:1号館正面左側にある食堂です。

1号館社交室:食堂の上にある社交室です。

1号館共同浴場:1号館食堂の地下には共同浴場があります。

1号館16号室:全260戸中わずか7戸だけ存在した洋式住戸です。

1号館独身住戸:5〜6階は単身者向けのワンルームです。


再建計画について

建て替えの話が上がったときには大規模な改修を施した上での存続も検討されたそうですが、1号館の中央部が傾斜により倒壊の危険があることや、改修に要する費用が新築の50%にも上りコスト的にも不利なことからあえなく断念。結局全住民も建て替えに合意するに至ったそうです。
橋本氏は、比較的老朽化が進んでいない1号館の一部(正面および食堂部分)と中庭を記念館やフリースペースとして残した上での建て替えを提案したそうですが、制度上の都合や住民の賛成が得られないなどの理由で断念。 結局全棟を取り壊した上での建て替えに最終決定したそうです。
ただし、極めて原形を留めている16号室などは場所を移しての復元も検討中とのことです。


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