同潤会アパート探訪記

21世紀まで生き永らえた都内6ヶ所の同潤会アパートを探訪してきました。


夕暮れの青山アパート(2002年頃撮影)

同潤会アパートとは

住宅供給による関東大震災の復興を目的として作られた財団法人です。 同潤会アパートは、鉄筋コンクリート造、水洗トイレなど当時の最新技術を結集して作られたことや、 日本初の女性専用アパートである大塚女子アパートなど、技術・設計思想等あらゆる面において 当時としては何もかもが先進的なアパートでした。
同潤会はのちに住宅営団(後の住宅都市整備公団→都市基盤整備公団の前身)に吸収されて消滅、アパートは東京都や民間に払い下げられて 現在に至っております。
竣工した昭和初期は、技術的な先進性や和洋折衷の個性的で機能的な内外装などからかなりの人気を得ていたようですが、 現在は古い建物特有のレトロ感覚で人気を呼んでいます。 21世紀になってからも青山、江戸川、大塚女子、三ノ輪、上野下、清砂の6つが現存していましたが、 2003年頃に青山、江戸川、大塚女子、清砂の4ヶ所が相次いで解体されてしまいました。そして、この時辛うじて解体を免れた三ノ輪も2008年に解体されてしまいました。
最後の1つとなった上野下は、2013年まで生き永らえましたが、残念ながらこの年の6月より解体工事が始まってしまい、これにより、同潤会アパートの歴史には幕が閉じられてしまいました。
同潤会アパートの跡地は、表参道ヒルズ「同潤館」のようにレプリカながら昔の雰囲気を残す建物を作って、往時を偲ばせる雰囲気を残した例もありますが、大半は現代的なマンションになってしまっています。


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