同潤会アパート探訪記
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大塚女子アパートメント

2003年3月探訪
所在地:東京都文京区大塚3丁目

日本初の女性専用アパートとして建てられた建物であることから、その生い立ちも歴史的に非常に大きな意味をもっていました。
場所は丸の内線茗荷谷駅前で改札を出るとすぐ左に見えました。1階に立ち食い蕎麦屋と小さなコンビニがあったことや、入り口は大きな玄関が一つあるのみで外にベランダや廊下がないため一見するとアパートではなくオフィスビルのようにも見えました。
彫刻が施された玄関の太い丸柱は西洋の建物を思わせる作りで立派でしたが、2002年夏頃までに入居者がいなくなり、ついに閉鎖となってしまい、2003年に入ると解体工事が始まってしまいました。

大塚女子アパートメント
西側から見たアパート
この面だけは大きなひび割れなども特になく、比較的状態がよかった。
大塚女子アパートメント
南西側から見たアパート
かつては春日通に面した側に店舗が入っていたが、既にベニヤ板で封印されていた。
大塚女子アパートメント
落下防止ネットは閉鎖前から歩道に面した南から東側を覆っていた。
東側窓
東側の窓
ほとんどの部屋が窓ごと落下防止ネットで覆われているが、いくつかの部屋だけはこうして開けられるようにしてある。 ということは、ここは最後まで人が住んでいた部屋なのかもしれない。 2枚1組になった小窓は煉瓦風の外壁と合わせどことなく西洋的な雰囲気を漂わせている。
立入禁止
至る所に貼られていた東京都住宅局のプレート。 赤く大きく書かれた「立入禁止」の4文字と「閉鎖」の2文字が痛々しい。
閉鎖
表札
アパートは閉鎖になってしまったが表札は健在だった。
アパート内部
正面玄関から内部を見る。
右の壁に掛かっている時計も、主なき今はもう動かない。

大塚女子アパートの現在の様子

2015年3月探訪
現在の様子 アパート解体後、跡地は長年にわたって更地になっていましたが、その後土地が売却され、高層のオフィスビルが建っていました。2012年頃に建てられたそうですが、長らくこの地を訪れていなかったら、いつの間にかこうなっていました。
ご覧のとおり、大塚女子アパートの面影は一つもない普通の無機質なビルになってしまったのは否めませんね。

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