つくばエクスプレス研究室

2005年8月24日に開業した首都圏新都市鉄道つくばエクスプレスの着工から開業までの大まかな記録です。

開業初日および、開業2日後の記録はこちらからお入りください。

2003年4月29日に行なわれた車両一般展示会(このときTX車両が初めて一般公開された)の模様は、 こちらからお入りください。

つくばエクスプレス(常磐新線)とは

東京・秋葉原と茨城県つくば市を結ぶ全長58.3kmの路線です。1985(昭和60)年の運輸政策審議会答申で発表され、 「昭和75(2000)年までに開業することが望ましい路線」として位置づけられましたが、結局2000年度中の開業は断念し、 2005年度開業予定となり、秋葉原−南流山間は2000年度中に、残りの全区間も2001年度中に晴れて全面着工となりました。
当初は東京駅を起点とする予定でしたが、建設費などの関係もあってとりあえずは秋葉原起点に変更となりました。 しかし2000年の答申でも秋葉原−東京間は引き続き、「平成27(2015)年までに整備することが望ましい路線」として盛り込まれています。
また、2001年2月2日に新名称が「つくばエクスプレス」に決定しました。一般募集(8月〜9月実施)や街頭モニター調査(12月)の結果等を参考に 決定したとのことです。

つくばエクスプレス開業までの道のり

工事もたけなわだった2000〜2003年頃の記録です。 開業した今となっては勘違いだった記述などもありますが、工事中当時の様子を記憶しておくため、敢えて原文ママで残しておきます。

秋葉原駅

広大な市場跡地の再開発工事に合わせて工事が進められています。新線建設と合わせてビルなどの建設も進められており、 数年後には駅前の風景が一変することでしょう。

仮称:元浅草駅(現・新御徒町駅)

大江戸線の真下にホームができるとのことですが、大江戸線建設と同時施工で基礎・躯体等工事は実施済みとのことで、 あとは内装工事を残すのみと思われます。大江戸線開業時、コンコースの壁にはタイルが貼られていないALCパネルの部分があり、 そこがコンコースになると思われていました。

新浅草駅

ここはかなり早くから工事が行なわれていましたが、工事の光景は数年前からあまり変わっていません。 すでに躯体等は出来上がっている可能性が高いです。

南千住駅付近

これまでの常磐線ホーム直下にできることから、常磐線ホームを一時仮設ホームに移設する工事が行なわれました。 まず昨年に上りホームの仮設ホーム移動が行われ、今年4月15日からは下りホームも仮設ホームのほうに移動しました。 完成後の駅は三層構造になり、2Fに常磐線ホーム、1Fにコンコース、地下1Fに相対式2面2線でつくばエクスプレス のホームができる予定です。
駅周辺の再開発事業も同時に進められています。
南千住駅完成予想図
南千住駅前の完成予想図入り看板

南千住−北千住間

この区間は常磐線に並走し、JRに工事を委託しているためか、「JR東日本・常磐新線建設工事」と書かれた とても紛らわしい看板(爆)が立っています。常磐線西隣に作られた新しい高架橋に常磐線が移り、 今まで常磐線が走っていた部分を常磐新線が走ることになるそうです。

北千住駅付近

都内唯一の高架駅となる駅です。駅の両端に高架橋が姿を現し、駅本体も少しづつではありますが姿を現しはじめています。 ホームは常磐線上の3階、日比谷線ホームの隣に島式1面2線で作られる予定で、これに合わせて常磐線駅舎や駅ビルの 改良工事が進められています。 駅前の開発も合わせて進められていて、従来からある駅ビルの横に高層ビルも建つ予定です。
また、駅北側の荒川には既に橋が架かっていますが、早くもレールの敷設工事が始まっています。

青井駅付近

青井駅予定地は都営住宅の真横にあります。
住宅地の駅ということで当然駐輪場も設置されますが、駐輪場入口と思われるスロープ付きの階段が 一部姿を現し始めています。
また、大手スーパーやマンションが相次いで建設されるなど、新線開業を見越したと思われるプロジェクトが多いのもこの周辺の特徴です。

六町駅付近

青井駅ほど本格的に工事は進んでいませんが、地上ではところどころに工事の様子を見ることができます。 また、合わせて区画整理などの工事も進められています。 この周辺は23区内にしてはかなり静かなところですが、駅ができることで町の姿が変わりそうです。

綾瀬川トンネル(都県境)付近

東京都から埼玉県に入ると間もなく地上に出ます。 トンネル出入口になると思われる場所は現在、シールド発進基地(?)になっています。非常に高い囲いがしてあり、 中の様子をうかがうことはできませんが、ダンプやミキサー車などが頻繁に行き来していました。 トンネル出入口付近にも橋脚が建ちはじめました。

八潮駅付近

八潮駅は首都高速・八潮PA付近にできる予定だそうです。八潮市内は全区間で工事が始まり、すでに一部の高架橋は 姿を現しています。ホームは2面4線となり、待避可能な駅となります。
周辺は自動車解体場や産廃処理場が点在することからかなり荒れ果てていて、さらにあのオ○ムの拠点があって追放運動で揺れているなど かなりすごい場所でした。道路に金属片やガラスなども散乱しており、自転車で走ったら間違いなくパンクしそうです(笑)。 しかし、近いうちに区画整理なども行われるようで、あと数年で風景がガラリと変わることでしょう。 将来は豊洲、亀有から野田市方面に計画中の8号線(有楽町線)分岐線との接続駅となる可能性もあり、十数年前はあたり一面草叢だった 臨海副都心のように地図が塗り替えられるような変化をするかもしれません。

中川橋梁付近

八潮側は、東武バス木曽根折り返し場付近北側から橋脚が立ち並び、一部の高架橋は完成しています。 木曽根バス停から南側は2000年末頃から工事が始まり、こちらでもところどころに高架橋が出来上がってきました。
三郷側は、八潮側よりも早く、2年ほど前から高架橋が建ちました。ここから外環自動車道交差部までは一部を除いて すでに橋脚が出来上がっています。

三郷中央駅付近

周辺はほとんど草叢か空き地で、今のところ工事に大きな進展は見られません。この付近では大規模な区画整理が行われるようで、 三郷中央駅予定地にかかる新和小学校も移転するそうです。
おそらく区画整理と同時に工事も実施されると思われます。

江戸川橋梁付近

三郷側は、高架橋もだいぶ出来上がりました。川沿の道路の上にもすでに高架橋が通るなど 工事全体はかなり進展していますが、橋梁自体の工事はまだこれからのようです。
流山側は、つい先日入札に関する公示が出たことから、これから着手するようです。

南流山駅付近

地下駅になるため、駅前の道路を掘り返すなどの工事が以前から行なわれています。 地下なので詳しいことはわかりにくいですが、かなり進展していると思われます。

流山新市街地駅付近

東武野田線(初石〜豊四季間)との交差部に駅ができる予定です。2001年8月現在は、やっと工事が始まったという 状態で、まず整地が行われていました。今のところ一目見てつくばエクスプレスの工事とはわかりません。 東武のほうは、新駅設置に向けた動きなどは今のところ特に見られませんが、おそらく来年度には事業計画で新駅着工が 発表されるでしょう。

利根川橋梁付近

常磐自動車道のすぐ横を通るため、工事の様子は高速道路からもわかります。 茨城県側は橋脚工事がかなり進展していますが、千葉県側は着工になったばかりで今のところ大きな動きは見られません。 工事の様子は守谷PAからもよく見えます。

利根川〜守谷駅

すでに高架橋の大部分が完成しています。
守谷以北が交流電化となることからここでの折り返し列車が多数設定されるはずで、 また既存の関東鉄道常総線との接続駅になることから、重要なターミナル駅になるでしょう。 今は駅前に店が何もなく、両隣の南守谷、新守谷に比べると 寂しい感のする場所ですが、この風景もあと数年で一変するのは確実です。 また、現在の駅舎は一昔前の田舎の駅を思わせるレトロ感覚溢れる建物ですが、 つくばエクスプレスとの接続駅化に伴い建て替えられるのは確実です。 古い駅舎をフィルムに収めたい方はお急ぎください。

また、常総線沿線(特に水海道以北)の自治体からは、常総線を全線電化して下館方面への直通運転を 望む声が出ているようですが、乗り入れるとなると大掛かりな設計変更を余儀なくされ難しそうです。
2003年4月29日撮影





つくば駅(つくばセンター)付近

1年ほど前に来たときは未着工だったのですが、その直後の2000年夏頃に工事が始まったようです。 現在はつくばセンター前の道路を掘り返している最中です。 駅の位置はつくばセンターよりやや西(秋葉原方)寄りとなるようです。 駅西端部と思われる場所(写真1の付近、団地内)では歩道を掘り返しており、この場所に出入口が作られるものと 思われます。 つくば駅西
(写真1)駅西側の歩道橋から終端つくばセンター方を見る
つくばセンター
(写真2)つくばセンター東側から秋葉原方を見る
右写真は、つくばセンターから約200m秋葉原寄り地点の畑です。 写真前方の林が秋葉原方向になります。 写真ではわかりにくいですが、ルートに沿うように赤い杭が打たれており、 どこに線路ができるかがよくわかります。つくば駅が地下駅であることから この辺りにトンネル出入口ができると考えられます。

前方の林のやや右側が秋葉原方になります。ちなみに直進すると墓地にぶつかります。


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