夜行客車急行の旅〜第一回(新弥風〜比恵羅)


新弥風駅20時半。通勤客の姿が途切れ始めたこの時間に僕は新弥風駅に来ていた。大学の冬休みを利用して 雷山のスキー場でアルバイトをすることにし、これから雷山へと旅立つためである。
雷山へ行くには、より速い飛行機やより安い高速バスもあるが、普段よく見ているもののなかなか乗る機会のない 夜行列車に乗ってみたくなり、燦柊浪漫鉄道の夜行快速急行列車「ドリームあかぼし」 を使うことにした。
今回乗るのは編成中に2両ある自由席。せっかく乗るのだから思い切って寝台車などに乗ってみたいところでは あったが、値段の高さから諦めざるを得なく、一番安い自由席にした。帰りはバイト料が入るから、指定席か寝台車を 使ってみたいと思う。駅の売店で飲み物などを買っているうちに10番線に列車が入線。荷物車の隣の1号車の 窓際の席に座って出発を待った。スキーシーズンということもあってみるみる自由席は埋まっていき、 僅かな空席を残して21時15分、「ドリームあかぼし」は出発した。
最初の停車駅の瑞穂通と次の富永で数人が乗車して満席になったが、新弥風を出てから1時間前後の梶浦、神園、 沙州御厨などでは通勤客と思われる下車客も多数。どうやら通勤ライナー的な使われ方もしているようだ。


その後、侑士亜に到着してここで8分ほど停車。通勤客と思われる人はこの辺りを最後にほとんどいなくなった。 また、侑士亜停車中に4号車のカフェカーを覗いてみた。カフェカーはこの先、23時頃到着の麓邑まで営業するそうだ。 カフェにはビールなどを片手にした人が何人かいてそこそこ賑わっている様子だ。
侑士亜を発車後は野発、哲侃、麓邑、北和、晃全と停車したはずだが、ここで寝てしまった。いずれにせよ夜だから車窓の景色は楽しめないが。
そして0時43分、これまで走ってきた木樽線最後の駅となる比恵羅に到着した。
比恵羅からは雷山線に入る。この路線は非電化のため、牽引してきた機関車もここでディーゼル機関車に交代となり、 機関車の付け替え作業や時間調整のため、17分ほど停車した。再びカフェカーを覗きに行って見ると、カフェは営業終了し、 人の姿はなくなっていた。



本日乗車した快速急行「ドリームあかぼし」の客車

第二回

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