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架鉄コラムシフト

Vol.26 Vol.27 Vol.28 Vol.29 Vol.30

Vol.30 架空鉄道にも導入したい 2012年11月22日
先日JR東日本より、蓄電池駆動電車システムを搭載した新型車両EV-E301系の烏山線への導入が発表されました (JR東日本プレスリリース)。
EV-E301系はEV-E301(Mc)+EV-E300(Mc')で2連を組む、片側3扉のロングシート車。最高速度は100km/hとなる。 電化区間では通常の電車と同様に架線からの電力により走行すると同時に蓄電池を充電.非電化区間では蓄電池の電力で走行し、 烏山駅に設置する専用の充電設備において走行に必要な充電を行なう。また、室内照明については、すべてLED 化し消費電力の低減を図る。 最終的には、烏山線の気動車全数をEV-E301系に置き換える予定。
とのことです。
非電化路線を抱える架空鉄道(燦柊浪漫鉄道水戸海浜鉄道) のサイトを運営している者としては、将来の導入を考えたくなるだけに非常に興味深い話です。
燦柊浪漫鉄道の場合だと、電化区間と非電化区間を直通する列車は多数存在するものの、非電化区間を走る距離が長いこともあって、 現時点では導入に適した線区がありませんが、 水戸海浜鉄道の場合だと全長30km弱で全区間非電化の石岡線(石岡〜水戸)と、同じくらいの距離で途中に水浜線電車乗り入れの電化区間がある御前山線 (赤塚〜上水戸〜茨城大学〜御前山)があります。前者は石岡・水戸の両駅と途中駅に充電設備を設ける必要がありますが、全区間を走行するのに 必要な電力を充電するのにそれなりに時間がかかりそうなので現段階での導入は厳しそうです。
一方御前山線は、両端の駅に充電設備を設けるほかにも、上水戸〜茨城大学間を走行中にパンタグラフを上げて充電 できそうです。また、水浜線電車乗り入れ区間を茨城大学から石塚に延長する工事が進められていて、 これが完成すると走行中に充電できる区間は今後さらに延びるだけに、私が書いている架鉄の中では最も導入に適した線区といえます。
もし本気で導入するとなればEV-E301系みたいなものではなく、バッテリートラムの川崎重工「SWIMO」鉄道総研LH02形「Hi-tram」 みたいなものを導入して、御前山線を非電化区間も含めて路面電車型の低床車に統一することが想定されますが(現在は電化区間の上水戸〜茨城大学間で 低床車と高床車が混在)、現実世界でバッテリートラムの実用化の目途が立っていない以上、架空とはいえ直ちに導入するということはなさそうです。

Vol.29 日光架空鉄道散歩 2012年11月9日
この前の日曜日は、紅葉見物と架空鉄道日光電鉄等関係の実地視察を兼ねて日光に行ってきました。
253系日光
行きは、池袋から特急「日光83号」を利用。紅葉シーズンの週末に運行される臨時列車で、先週は新宿以降同じ時刻で千葉発の「日光63号」が 運転されていましたが、今回は大船発の「日光83号」が運転されました。 「日光・きぬがわ」が253系1000番台に置き換えられてから利用するのは初めてです。
湘南新宿ラインと宇都宮線(東北本線)を走り抜けて、栗橋のデッドセクション通過後に東武日光線に入り、小さい頃によく遊びに行っていた 栃木県某所の私の祖父の生家のそばを通過するのですが、まさかここを「成田エクスプレス」に使っていた車両で通過するなんて夢にも思いませんでした。
東武日光には2時間ほどで到着しましたが、駅を出るのに物凄い混雑で大変でした。時間があれば奥日光にも足を踏み入れたいところですが、 道路渋滞により中禅寺温泉まで3〜4時間はかかるし、西参道辺りまでならバスに乗るより徒歩のほうが早いとの情報があったので、 何とか徒歩で行かれる範囲内(田母沢御用邸付近まで)の散策に留めました。
天海大僧正像 東武日光駅を出てからはそのまま(旧日光軌道線≒日光電鉄の路線に沿って)歩き、神橋付近に立っている天海大僧正像を撮影。 日光山の整備と繁栄に大いに貢献したことから、「日光中興の祖」と称される人物です。 また、その真偽のほどは判らないが、明智平の地名、3代目将軍家、2代目将軍忠の名付け親であるといわれていることなどから、 その正体は明智光秀ではないかという説があります。銅像の建立年は定かではありませんが、もしかしたらここから日光軌道線を 見守っていたかもしれません。また、架空世界でも日光電鉄を見守っていてくれることでしょう。
そんなことを考えながら写真を撮っていたら、駅から私と同じペースでここまで歩いてきた戸田恵梨香似の人も、この像の写真を1枚撮って去って行きました。 彼女が何を思いながら写真を撮っていたのかは分かりませんが、少なくとも「天海の正体は明智光秀じゃなかろうか」とか、日光軌道や日光電鉄のことは 頭にないはずです。
紅葉
天海大僧正像や神橋を見てからは、輪王寺境内に入りました。本堂の三仏堂は大改修工事中のため巨大な囲いに覆われて建物外観を見ることは できませんでしたが、本堂前にある庭園の逍遥園と隣接する宝物殿を見学しました。逍遥園は紅葉がきれいでした。

ゆば丼 昼食は国道沿いの食堂で、ゆば丼を食べました。湯葉と山菜をあんかけにしてごはんにかけた中華丼風の丼です。
昼食後は田母沢まで足を伸ばし、田母沢御用邸を見学しました。大正天皇の別荘や今上天皇が皇太子時代に疎開先として使われた御用邸で、現在は 資料館兼庭園として使われています。御用邸の巨大な建物はなかなか見応えがありました。
日光電鉄だと田母沢駅が最寄り駅になる場所です。
その後は、ちょっと先の蓮華石駅付近に行き、道路沿いに置かれた蓮華石も見て、日光駅方面に引き返しました。
東武日光駅に戻る途中、神橋そばの金谷ホテル下の土産店で面白いものを発見。ロープウェイの廃車体利用の電話ボックスです。
これは明智平ロープウェイの搬器でしょうか?
ロープウェイ廃車体利用の電話ボックス
東武バス5032号車 日光電鉄最大のライバル(笑)
いろは坂を登って中禅寺温泉や湯元温泉方面に向かう東武の路線バスは、観光バスや高速バスからの転用車ばかりが使われていましたが、 バリアフリーの関係なのか、最近では首都圏の深夜急行バスで使われているものと似た ワンロマタイプの一般路線車が新車として導入されたようです。5031と5032(写真)の2両を確認しました。

東武1800系
帰りは、1800系使用の臨時快速(北千住行き)に乗車。お気付きの方もいるかと思いますが、燦柊浪漫鉄道363系 (及び、その改造車の335系、347系、347系の完全新造版のMGE2系)は、東武1800系のパクリ・・・もといインスパイアされて作ったものです。 (前面デザインがよく似ているのは、ぶっちゃけて言えば「書きやすかったから」ですが・・・) そんなわけで、燦柊浪漫鉄道の電車に乗った気持ちで1800系に乗り込みました。
座席はリクライニングしませんが座り心地のいいクッションで、253系1000番台ですら装備していないフットレストも付いていてなかなか快適でした。 隣に止まっていた臨時特急「きりふり」と全く同等のグレードなのに、こちらは特急料金がかからないのは非常にお得ですが、 特急が満席だったのに対し、なぜか空席が目立ちました。他の電車とは異なる赤い車体だし、「臨時」としか表示されていないから、 東武沿線在住だったり鉄道に詳しいなど、知っている人以外は、団体専用など一般客が乗れない特別な電車だと勘違いしているのでしょうか?
それにしても、前面も側面も単に「臨時」としか表示していないのでは芸がありませんね。行先表示が「りょうもう」時代のままで、 北千住や東武日光の表示が入っていないそうですが、せめて側面だけでも幕を交換してきちんと行先表示ができるようにしたほうがいいのではと思います。
臨時快速は15:50に発車。その後の途中駅で徐々に客が増えていったものの、最後まで満席になることなく若干の空席を残したまま北千住に到着しました。 15:50発ということで、行楽帰りには少し早い時間帯での運行ですが、座れる確率が高いし、座席のグレードも高いだけに、非常にお得な列車ですね。

Vol.28 架鉄屋ゆえに見てしまった(?)不思議な夢(その4) 2012年10月13日


上の動画を見ていたせいなのでしょうか。最近、立て続けに鉄道に関する変な夢を見ました。
1つ目は、海外のある街を旅している夢だったのですが、そこで鉄道に乗車。赤い電気機関車が白と青のツートンカラーの客車を牽引する列車でした。 発車前に書店で地図やら時刻表やらを買い漁っているうちに発車時刻が来てしまい、慌てて客車に飛び乗り、すぐに出発。
機関車は発車時に京急2100形などと同じような通称ドレミファインバーターの音を奏でながら走りましたが、客車列車で加速が遅いだけに、 音階も遅かったです。
2つ目は、同じく欧州を連想させる客車列車の夢でした。かなり古い客車で、座席はB寝台風の3人掛けを向かい合わせにしたボックス席で、 16両という長大編成ながら満員の状態で発車という夢でした。
こんな夢を見たからには、これを架空鉄道のネタに使ってみたいところだと思っていたら、燦柊浪漫鉄道には客車列車がある! そんなわけで、この夢を客車列車の設定に使ってみようかと模索中です。

Vol.27 架空鉄道ミーティング2012夏に参加 2012年8月16日
動物園線車両7801
「架空鉄道ミーティング2012夏」に参加してきました。今回のオフ会は、京王電鉄乗り回しと高幡不動周辺の街歩き(?)で、まずは高尾山口に集合し、 京王電鉄乗り回しスタート。最初は、高尾山口を出て北野で乗り換えて京王八王子に向かい、その後折り返しの電車で高幡不動に行き、 動物園線に乗り換えて多摩動物公園に向かいました。動物園線は専用のワンマン車両で、色々な動物のイラストがラッピングされているのが面白いです。
多摩動物公園では、駅隣接の小さな資料館「京王れーるランド」を見学。ここでは各種京王グッズの販売や、鉄道模型やプラレールの運転が行われていて なかなか楽しめました。
その後は再び高幡不動に戻り途中下車。バスで百草センターに行き、百草台団地を散策しました。昭和40年代の少しレトロな雰囲気が漂う団地ですが、 団地内の商店街に空き店舗がなく、意外と活気があるのが印象的でした。また商店の軒下にツバメの巣があったりもしました。団地の建物は斜面に建つため、 通路の形などが独特の形状をしているのも面白かったです。
団地を少し散策してから高幡不動駅に戻り、サイゼリヤで昼食後は東府中まで乗車し、ここから競馬場線に乗車。競馬場線は東府中と府中競馬正門前の 2駅間を結ぶ短い路線で、競馬開催時の臨時列車を除いては2駅間をピストン輸送しているだけの路線ですが、土休日に限りなぜか直通運転すらしていない 都営新宿線の車両(この日は10-300形だった)が使用されているのが特徴です。オフ会の集合以降何度も乗り換えてながらも来た車両はなぜか7000系 ばかりでしたが、ここで初めて7000系以外の車両に乗車することとなりました。

都営10-300形
府中競馬正門前で下車し、駅前を少しだけ見学。駅前には黄金に輝く馬の像があり、競馬場に来る客を見守っています。
その後は乗ってきた電車で東府中に戻り、今度は調布に移動。調布駅は8月19日に大工事が行なわれて地下化されるので、地上ホームは間もなく見納めと なります。また、調布駅名物といえる多数の電車が行き交う中、相模原線の調布折り返しの電車が本線上で折り返すという迫力の光景がありますが、 これも間もなく見納めとなります。
調布で迫力の折り返しや行き交う電車をしばらく見物した後は相模原線に乗車して橋本に移動。相模原線は多摩ニュータウンの整備に伴って建設された 新線のため、古くからある京王線の本線とはだいぶ趣が異なります。多摩川を渡り、多摩ニュータウンを抜けて、横浜線や相模線との接続駅で、 将来はリニア中央新幹線との接続駅となる可能性もある橋本に到着。橋本より先へ建設する構想もあったようだし、架空鉄道でもそういうことを 妄想する人は多いですが、橋本駅の先には行く手を阻むように正面にマンションが建っているなどで、延伸の可能性は極めてゼロに近いです。
ここからは急行本八幡行きで調布まで移動し、その後準特急に乗り換えて新宿に向かいました。そして最後は、井の頭線に乗るために新宿から渋谷に 移動するのですが、普通に山手線などを使ったのでは面白くないということで、丸ノ内線と副都心線を乗り継いで移動しました。副都心線渋谷駅では、 東急東横線との直通運転開始に向けた工事が進められていて、その様子を観察することもできました。
そして京王電鉄乗り回しの最後となる井の頭線に乗車。井の頭線は急行も運転されていますが、各駅停車が余裕で座れるのに対し、急行はラッシュ並みの 混雑と、非常に混雑の差が大きいのが印象的でした。我々一行は座れる各駅停車を選び、これで吉祥寺まで乗車。吉祥寺にて京王線乗り回しは終了となり、 中央線や湘南新宿ラインを乗り継いで帰路につきました。

Vol.26 日本中央バスの「ミリオンライナー」廃止に 2012年5月11日
ミリオンライナー車両
群馬県を中心に路線を展開する日本中央バスに 板橋車庫〜(武蔵浦和駅、さいたま新都心駅、館林バスターミナル経由)〜仙台線「ミリオンライナー」 という高速バスがありましたが、ご存知の方はどのくらいいますでしょうか?
一応、東京と仙台を結ぶ高速バスという位置付けですが、東京側のターミナルは「板橋車庫」。 名前からして都心部へのダイレクトアクセスには難がありそうですが、これが想像以上におかしな場所にあります。 板橋車庫と言っても、板橋駅や板橋区役所の近くではなく、浮間舟渡駅から徒歩15分程の荒川河川敷近くの住宅及び工場街の中にあり、土地勘のある人でも 一発で見つけるのは困難な場所でした。運賃は通常片道5000円なのですが、半額キャンペーンをよくやっていて、格安ツアーバスもびっくりの2500円で 仙台まで行かれたのです。私も半額キャンペーンを利用して板橋車庫から乗車したことがありますが、ツアーバスもびっくりの安さなのに横3列シート車が 充当されて、さらにびっくりした経験があります。ちなみに通常は4列シート車での運行ですが、運用の都合なのか、わざと入れているのかは不明ながら、 時々ミリオンライナーの発車や到着時刻に合わせて板橋車庫をウォッチングしに行くとしばしば3列シート車が充当されているのを見かけました。
私が2010年初夏に利用したときは、往路が野球のセパ交流戦の最中で、ちょうど仙台で楽天vs阪神戦が行われていたこともあって、武蔵浦和駅や さいたま新都心駅からの利用が多く、そこそこの乗車率でした。(さすがに板橋車庫から乗ったのは私1人でしたが。) 一方で帰りは僅か8人しか乗っていなく、特別なイベントがなければこんなものしか乗っていないのかという印象でした。帰りも終点の板橋車庫まで 乗ったのは私だけでした。
また、東日本大震災発生から僅か数日後に、東北自動車道の緊急車両の通行許可を取得して他のどの路線よりも早く運行を再開したのは、何を隠そう このミリオンライナーだったそうで、そういう事実も忘れてはいけません。
近々仙台に行ってみようかと思い、久々に利用しようかと思ったのですが、調べたところ、昨年11月いっぱいで運行終了となり、現在は運休中 (事実上の廃止)とのことです。 実際に利用したときの利用率の低さを見ると、休止になっても仕方なかったのかもしれませんが、安い運賃で3列シート車に乗れたり、 うちからだと他の交通機関を一切利用することなく仙台に行かれたこと、震災後にいち早く運行再開し復興の原動力になった事実などから、 今回の休止は本当に残念でなりません。

なぜ架鉄コラムでそういう話をするのかというと、実はミリオンライナーに乗った当時に、これをモチーフにした架空鉄道をふと思いついたからです。
首都圏と仙台を結ぶ架空鉄道で、仙台側のターミナルは仙台駅ながら、東京側のターミナルを(ミリオンライナーを真似て)わざと中途半端なところに 設けたり、速度の遅さや東京側のアクセスの不便さと引き換えに運賃は新幹線よりも大幅に安いという設定を考えていたのですが、 東京側のターミナルをどこにするか、なぜ中途半端な場所にターミナルがあるのか、歴史設定をどうするか、 具体的な経由ルートをどうするかなど、色々と煮詰まらないことが多く、いまだ実現することなく終わっています。


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